中之島文楽/【疑問・質問】回答コーナー

  • 【疑問・質問】への回答(桐竹勘十郎 編)

    お答えいただいたのは、人形遣いの桐竹勘十郎さんです。

    桐竹勘十郎(きりたけかんじゅうろう)
    昭和42年7月、文楽協会人形部研究生となる(14歳)。三代目吉田簑助に師事、吉田簑太郎と名のる。昭和43年4月、文楽協会技芸員となる。初役は、大阪毎日ホールにおける「壇浦兜軍記・阿古屋琴 責の段」の水奴。平成15年4月、大阪・国立文楽劇場において、三代目桐竹勘十郎を襲名。「絵本太功記・尼ヶ崎の段」の武智光秀で披露。平成15年5月、東京・国立劇場において、「尼ヶ崎の段」の武智光秀で三代目桐竹勘十郎を襲名披露。

    Q. 大阪のおすすめスポットを教えて下さい。

    私が好きなのは生まれ育った住吉大社や文楽の作品、特に世話物の浄瑠璃に出て来る場所を巡るのが面白いと思います。

    Q. ほかの芸能や舞台を観て参考にすることはありますか?

    若い頃(足遣いの頃)は、音感を養う為に色々な音楽を聴きました。日本舞踊の会等を観て、特に足の動きを勉強しました。今も歌舞伎、舞踊、映画等を観て様々な研究材料にしています。

    Q. ご自身が文楽を観るなら、座席はどの辺りで観ますか?理由も教えて下さい。

    私は中央から舞台に向かって左(下手)側の通路あたりが好きです。前から8~9列くらいだと、床の太夫と三味線に対しても正面に近く舞台からの距離も程良いと思います。

    Q. 失礼とは思いつつ…、時々太夫さんの語りと三味線が心地良くてウトウトしてしまいます。それもまた気持ちが良いのですが…。舞台や床から見て居眠りをしているお客さんがいると気になりますか。

    浄瑠璃が心地良くウトウトする…それは、太夫、三味線の演奏がバランス良く語られているということですので気にされる事は無いと思いますが、人形の見せ場ですと自分の演技を観て頂けなく残念には思います。

    Q. コロナ禍でなかなか外国には行けませんが、好きな外国はどこですか?

    これまで外国は20数か国行きましたが「あそこは二度と行きたくない」と思う所はありません。好きな国は多いです。スペイン、スイス、イタリア、フランス、メキシコやブラジルも好きです。

    Q. 分身を使って同時に二つの人生を送ることができるとしたら、文楽座の技芸員と何になりたいですか。

    やはり子供の頃の夢だった「漫画家」ですが、人形遣い以外で…という事でしたら、太夫も三味線弾きもやってみたいと思います。

    Q. 耳を慣らしたいので、おすすめの浄瑠璃のCDを教えて下さい。

    CDでしたら、コロムビアから出ている人間国宝シリーズなどがありますし、NHKエンタープライズから出ている人形浄瑠璃文楽名演集は時代物、世話物の名作を揃えているDVDで昭和50年代の名人方の舞台が収められています。

    Q. お師匠様か周りの先輩方に関わらず、今まで心に残っているアドバイスはありますか?

    ・舞台が無い時でも、いつでも芝居との回路を繋いでおくように。芝居心を持て…。(師匠 吉田簑助)
    ・役に不足を言うな。端役でも芝居に必要だから本に書いてある。どんな役でも工夫次第…。(先代 桐竹勘十郎)
    ・君は父さん(先代 勘十郎)の真似も師匠(簑助師)の真似もしたらあかんぞ。(初代 吉田玉男師)
    ・(中卒で入門してきた私に)やる気があれば勉強はどこでも出来る。(四代目 竹本津太夫氏)

    Q. 日常生活でやってしまう「職業病」はありますか?

    人形遣いとしての職業病で多いのは腰、膝、肩などを痛める事です。弱い所から故障しますので自分の弱い部分を早く知って鍛える様、若い人には指導しています。

    Q. 演目の最中に「くしゃみ」や「咳」が出そうになったことはありますか?そんな時はどうして対処しますか?

    今まで何度もあります。頭巾を被っている時と出遣いで顔を出している時とは違いますが、うまく人形の芝居や音に紛らわせて誤魔化すか、静かな場面ですとひたすら我慢、我慢です。

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